1961年(昭和36年)、前会長 豊田正市の友人でアメリカの貿易会社に勤務されていた方から「アメリカでは紅茶もコーヒーもパックが大流行しており近い将来、調味料も近代化されたインスタントものが喜ばれるようになる」という話をヒントに味パックの開発がスタートしました。
当時はティーパックの包材、また機械もない時代なので、それらの製作から着手しました。鉄工経験のある職人を1名採用し、夜は時には午前1〜2時まで製作に懸命の努力を重ね、6,7か月で一応の機械が完成しました。
昭和37年に商品名「味パック」として発売を開始しました。味パックに着想した根本的な特長は以下の4点です。
例えばこんな時
- 味のよい煮干を便利で手軽に使える
- 粉末化しているので煮干のもっている味が完全にダシにできる
- 乾燥し水分を低くすることで変質の防止ができて衛生的である
- 製造法を自動化して、加工費を抑え価格的にも消費者に安価に提供できる
以上の点から必ず消費者に支持を得られるとの確信を持ち、積極的に売り出しました。
しかし商品の認知度のなかったため、売り上げが伸ばせず大変苦労しましたが、発売から10年が経過したころから業務用商品、また一般消費者から直接電話による受注も拡大し売り上げを伸長させていきました。
また1961年(昭和45年)には当時の埼玉市民生協との取引開始により、味パックが関東中心に全国に出荷されていくきっかけとなったのです。